空談録

世界で5人くらいに役立ちたい

Office 2019のお話

ブログ久々なのでお手軽記事で攻めます。

というわけでVolume License向けにOffice 2019が出たらしいですね。
forest.watch.impress.co.jp

Office 365契約してたら何一つとして新しい情報がなかったという感じでしたが、かるくまとめておきます

Office 2019って何者なの?

何度目かわかりませんが、いわゆるLTSB (Long Term Service Branch)における更新バージョンとなります。
Volume Licenseにおいて、セキュリティパッチのみ提供され、機能面については変化なしで利用できるバージョンですね。

これまでのLTSBのOffice 2016では、最初のOffice 2016から特に機能追加のないままだったかと思います。
そこに2015/11 ~ 2018/8までのMonthly Channelの機能追加分が入る形です。

つまるところこれまでOffice 365で先行(違う)して追加してきた機能がある程度検証されたので、まとめて追加した、というのがOffice 2019の現状です。

というわけでOffice 365 ProPlusのライセンスを持っているユーザーであればすでに使えている機能が、ようやく買い切りライセンスのところにも降ってきましたよっていうのがOffice 2019というやつです。

Office 2019って何者なの(裏)

もう少し詳しい正体を探ってみましょう。

Office 2019 RTMのバージョンをTwitterで検索していると "16.0.10730.20102"という情報が出てきます。

次に10730.20102でぐーぐるに投げると次のサイトが出てきます。
docs.microsoft.com

バージョン 1808: 9 月 11 日
バージョン 1808 (ビルド 10730.20102)

同じバージョンで違うビルドっていうのも考えづらいため、おそらくOffice 365のMonthly Channelの2018/09/25現在のバージョンと、Office 2019が一致していることがわかります。
(Insider Fastから変えるのがめんどくさい)

これでOffice 2019が1808 Monthlyであることがわかりました。1808というところが大事です。覚えておくと若干ありがたいことがないです。

さらに言えば、中身が完全に2016の1808なので、サポート期間がOffice 2016とOffice 2019で同じになるのも納得できます。
(2016の特定のバージョンを2019って言ってるだけにすぎないので)

追加される機能について

Officeのサポートページ見るのが一番早いです。
support.office.com

大きいところではInkのサポート強化(Drawタブの追加、Shape Recognitionの汎用化、ペンタブレット等を用いたInstant Inking)、PowerPointへのMorph, Zoom機能の追加、ワークシート関数の追加、SVGや3Dモデルのサポート、WordのLaTeX記法サポートあたりでしょうか。

個人的にはPowerPointのMorphは最強の機能だと思うので推したさです。

機能の紹介はLaTeX以外は大体やった気がするのでそっちを見ていただければと


ここまででいったん区切ります。
基本的に抑えるべき情報は上のところまでです。これより下は見なくてもいい情報です。

Office 2019に追加されない機能たち

MS365のブログの紹介がすごい悪いんですけど、まずOffice 2019にAIっていうやつは載りません。
Office 2019 is now available for Windows and Mac - Microsoft 365 Blog

However, we’ll continue to add new features to Office 365 ProPlus monthly, including innovations in collaboration, artificial intelligence (AI), security, and more.

この一文を読めばわかるんですが、Office 365 ProPlusに対してartificial intelligenceの機能を追加していくって言っています。
つまりOffice 2019には載りません。

そもそもここで言ってるAIはOffice Intelligent Servicesです。
Make Office Work More Intelligently for You - Office Support

Office Intelligent ServicesはOffice 365向けのサービスのため、買い切りライセンスなOffice 2019では使用できません。
なので、PowerPoint Designerや、Excel Insightsのような機能については使用することができません。あしからず。

ちなみにTranslaterもIntelligent Servicesに入ってますが、Office 2019の機能としても入ってるのでいける、かと思われます。
他はたぶん無理です。


次に、Office 2019ではvlookupは早くなりません。
techcommunity.microsoft.com

これを読んでると分かるんですが、最後にこの一文があります

Available in monthly channel version 1809 or later

では思い出しましょう。Office 2019 RTMは1808です。でもvlookupが早くなるのは1809です。あとはわかりますね?

もちろんLTSBでも機能追加を行ってくる可能性は否定しませんが、現在出ているOffice 2019では載っていません。
今後載らなくても泣かない、という覚悟は必要です。
(とはいえ一度VLのOffice使ってましたが、どうあがいてもMorph使えなかったのでかなり厳しいです)
(追記:↑みたいに書きましたけど、よくよく思い出してみるとMorphの編集はできないけど動かすことはできる、みたいな状態になってた気がします(ファイル互換性の問題?)。featureの恩恵は受けれないけど根本的な改善については入ってくる可能性はあります?めっちゃごにょってた時期の検証だったので詳しいことはわかりません)

同様にDynamic Arraysも載りません。
techcommunity.microsoft.com

こっちについてはInsider Fastの一部のユーザーに09/25(US)から提供するというレベルです。そもそも使ってるユーザーがいません。

最後にPythonですが、当然載りません。
そもそもPythonのPの字も出てきてないので載るはずもなく…

少なくともOffice 2019はOffice 365 ProPlusにあった機能の累積アップデート版でしかないので、誰も使ってない機能が載るなんて奇跡はありません。
ましてや新機能の影響が出てほしくないがゆえのバージョンです。ぽっと出の機能が載ってきても困ります。



というわけでなんかTwitter検索してたらよくわからないワードがいっぱいでてたのでその辺もまとめておきました。
アップデートで変わる可能性はあるかもしれません、がないんじゃないかなーという認識。
新しい機能が使いたいのであればどんどんOffice 365を契約していきましょう。

最近本当にOfficeに触る機会がなくて全然追えてないんですが、(vlookupの1809とかさっき知った) Dynamic Arraysとかは面白そうなので追っていきたいですね。
たぶん私のところにはこないきがしますが…。

この辺で